先日元アマチュア横綱の西郷智博さんが来院されました。
症状は腰痛と足底筋膜炎でそれぞれの治療を行いました。
西郷さんは現在国体の鳥取代表選手としてご活躍されているほか、鳥取城北高校相撲部の外部コーチとして稽古にも参加されており、学生の技術指導に従事されています。
足底腱膜炎
足の裏の踵周辺に痛みを感じ、特に寝起きや歩き始めに強く痛み、歩いていると徐々に痛みを感じなくなっていく障害です。
ランニング等の繰り返しや、相撲や柔道など足の裏の筋肉を強く使うスポーツでもよく見られる障害です。
今回の患者の場合足部のアライメントは足の内側縦アーチの減少(偏平足)及び横アーチの減少(開帳足)があり、俵での踏ん張り(土俵際での粘り)で足の裏の筋肉群を強く日常的に使用することで踵の骨に付着している足底腱膜が引っ張られ続けることで炎症を起こしたものと考えられます。
触診では腓腹筋(アキレス腱に移行する筋肉)全体の筋緊張がかなり強く以下の図のような状態でした。
このように足底腱膜が日常的に伸ばされながらさらに相撲の稽古で強い負荷を受けることで起こった障害でした。
ちなみにテーピングを提案しましたが稽古をした際に即時剥がれるとのことでしたので今回は行いませんでした。
このようにスポーツに関しても、腰痛等の障害に関しても理由があっておこるものが多いです。その原因を取り除いていかなければ根本的な治療になりませんのでしっかりと各関節や姿勢の評価を行うことが大事ですね。
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