四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)の治療法

BLOG, 肩の障害 2024年09月08日

四十肩・五十肩とは

肩の周りに痛みを感じ、次第に肩を動かしたときに強い痛みが出ます。50代前後の特に女性に多く起こる肩関節の障害です。

痛みは肩関節から上腕(二の腕)の特に前面に感じることが多いのも特徴です。

どんな人に起こるのか

五十肩ははっきりとした原因が不明ですが、統計上は以下の方に起こりやすいとされています。

1.女性

2.40代~60代

3.利き手と反対側

4.球技経験なし

あくまで統計ですので参考程度にとどめておいてください。

特徴的な痛み

五十肩は強い肩周辺の痛みを特徴とします。運動痛(肩を上げる、肩をひねるなど)が強く出現し、特に髪を結ぶ動作や腰の後ろで帯を結ぶ動作はかなり厳しいでしょう。

他にも夜間痛が出現することが多いです。寝ているときに急な痛みで目が覚めたり、寝返りをしたときに痛いほうが下になると多く痛みが出現します。

自分でできる対策

自宅でできる対策としてはこれらのものがあります。

  1. 睡眠時のポジショニング
  2. コッドマン体操
  3. 肩関節外旋エクササイズ

睡眠時ポジショニング

五十肩の症状で特徴的な痛みに夜間痛があると述べましたが、夜間痛は肩関節を作る二の腕の頭(上腕骨頭)と肩甲骨の位置関係による原因が多いです。

具体的には仰向けや横向で寝ていて、腕の重さにより肩甲骨にある関節の受け皿から上腕骨頭が落ちてしまい、落ちないようにするための姿勢です。

詳しくは以下にわかりやすくまとめてありましたのでご確認ください。

コッドマン体操

コッドマン体操は肩関節の縮まってしまう靱帯や関節包などの組織をストレッチする体操法です。

図のように前かがみになり、痛みのある方の腕を垂らし軽く前後左右に振ります。

この時に痛みが無い程度の重り(水の量を調整したペットボトル等)を持って振るとなお良いでしょう。

肩関節外旋エクササイズ

五十肩では肩の靱帯や関節包が拘縮(縮んで固まる)し、肩を動かすことで拘縮した組織が引っ張られ痛みを出します。

その拘縮を取り除くエクササイズの一例をご紹介します。

①仰向けになり脇を閉めて筒状の物(ペットボトルサイズ)を両手のひらで挟むように持つ。

②脇が開かないように痛くない方の手(画像は右手)でペットボトルを押すように動かす。

③痛くない範囲までゆっくりと動かす。

最後に

今回は五十肩の原因や対処法について説明しました。

しかし、五十肩の炎症期から拘縮期(おおよそ半年から1年)は痛みも強く、恐怖心による筋肉のこわばりなどがつづくため無理な運動は禁物です。

当院では関節を動かさずに関節内の状態を回復させる電気治療(立体動態波)や肩甲骨や背骨への無理のない施術を行っております。

五十肩の痛みにお困りの方は是非ご相談ください。

首コリ

BLOG, 肩の障害, 首の障害 2024年08月17日

皆さまはこの「首コリ」について聞きなじみがあるでしょうか?

読んで字のごとく肩こりの首バージョンですね。今回は首コリについて説明いたします。

首コリとは

すごく大雑把に言うとおもに首の上側に出現する違和感や不快感、痛みの事を首コリと定義します。

整形外科的疾患名として「肩こり」はあるのですが「首コリ」は疾患名としてはありません。

ないというのは語弊がありますが、肩こりの中に首コリが含まれているのほうが正しいです。

首コリの原因

大きい原因でいうと長時間のデスクワーク作業や下向き作業、スマホやタブレットの常用による下向き時間の増大、それらによるストレートネックの形成が主なところになります。

首コリを感じる場所

首の半分より上(頭頂側)に感じることが多いです。

なぜならば後頭下筋群という小さな筋肉の集団が5kg程度ある頭と首の背骨を一生懸命つないでいるからです。

図のような位置にあり、皆さんがパソコンやスマホを下向きで使っているときに頭の重さを一生懸命引っ張り上げている筋肉ですので、非常に疲れやすい筋肉なのです。

首コリはどうすればいい?

まずは長時間のデスクワークや下向き作業をやらないことが一番ではありますが、なかなかそうもいきません。

なので、少なくとも30分に一度は天井を見上げるように首を動かしてあげるだけでも楽にはなるかと思います。

首周辺のストレッチや蒸しタオルなどで後頭部を温めても良いと思います。

首のストレッチ法などは当院インスタにありますので是非ご確認ください!

首コリを治すなら

首コリや肩こりは肩や首周りの筋肉や首の背骨などの関節が原因で痛みや不快感を感じます。

ですがその根本にはストレートネックがあったり、ストレートネックの根本には頭が前に出るような不良姿勢がある場合がほとんどです。

腰痛もそうですが、何もしていないのに痛くなるや、何もしていないのに肩がこるのは肩や腰に集中して負荷がかかるためです。

なぜ一部に集中して負荷がかかるかというと、前後や左右のバランスが崩れているからです。

そういったバランスを根本的に改善できるように皆様もご自身のお身体に投資をしてくださいね。

首痛・肩こりなどで自分に合った枕をお探しの皆様へ

BLOG, 肩の障害, 首の障害 2024年07月18日

当院の患者様に「肩こりや首痛の原因は枕が合わないからなのでしょうか?」と尋ねられる患者様がたくさんいらっしゃいます。多くの方がそうだと思うのですが、自分に合っていると思える枕を使用している方は少ないのではないでしょうか?

きっと「自分に合っているかどうかはわからないが、大きな問題はないので使っている」が大多数なのではないかと思いますし、私もその中の一人です。

今回は自分に合った枕についてお話します。

なぜ痛みやコリ、不快感が出るのか

最初にですが、自分に合った枕を探しているという方は、寝ようとしているときや、寝ているとき、もしくは寝起きに肩や首のあたりの不快感や痛みを感じている方が多いと思います。

これに関しては枕の高さや硬さが合っていないかご自身の首や肩の状態がそもそも良くないのどちらかかどちらもだと考えられます。

明らかな痛みが出る場合は頚椎症などの何らかの疾患があると考えられるため、まずは診断、治療を優先すべきとなります。

ダルさやコリ感などが出る場合は疾患も当然考えられますが、今回の枕にも問題があるかもしれません。

正しい枕の使い方

皆さまは枕を購入した時に取扱説明書を見たことがあるでしょうか?

マメな方は見たことがあると思いますが、そこにはきっと「お手入れの仕方」や高さや硬さを変えれるものは「枕の調節の仕方」と書いてあると思います。

枕の正しい位置や高さに関しての説明書きを見たことがある方はほぼいないのではないでしょうか?

こちらがしっかり枕の使い方を説明されておりますのでリンクを貼っておきます。

枕の硬さや高さについてはいろいろ考え方があるので省きますが、一番大事なことは上のリンク先の上部にある「Q理想的な枕の当て方は?」の部分で、「肩口まで引き寄せて首までしっかりと支える」となります。

このように頭と枕の間に間が空くと、首が曲がらないように常に首に力が入った状態となってしまいます。

一方このように肩口まで枕を入れることで首がそもそも曲がる余地がないので力が入らないリラックスした首の状態となるわけです。

ダルさやコリ感や疲労感を感じる方の多くはここが徹底できていないため症状が出ます。

自分は枕によって肩こりやだるさに悩まされているという方は寝起きの状態を思い返してほしいのですが、起きた時に枕はちゃんと肩口まで引き寄せているでしょうか?枕と肩の間にスペースが空いていませんか?

枕がずれていれば当然頭と首を支える能力が減ってしまっており、その枕のずれる方向は普通は上(頭)側になります。

結論

「枕が上にずれないように枕と壁をぴったりつけるか、壁と枕の間に枕が上にずれないように何かを入れて、常に正しい位置で首から頭を支える」がまず皆様に試していただきたい対策になります。

枕本体を買い替える前に、まずこちらを試されて、それでもだめなら相談して頂けたらと思います。

当院インスタグラムでもストレッチ法など解説しておりますのでフォローよろしくお願いいたします。

肩関節の痛み

BLOG, 肩の障害 2022年10月31日

みなさんこんにちは。

花笑整骨院の田中です。

本日は肩関節の痛みに関してです。

肩関節も年代や場所でいろんな痛みがあり、例として青年から中年に多い四十肩(五十肩や肩関節周囲炎とも)、腱板損傷、野球やバレーなどのスポーツをしている少年から青年に多い野球肩(リトルリーグショルダー)、インピンジメント症候群など多岐に渡ります。

今回は青年から中年に多い肩関節周囲炎、四十肩についてお話します。

四十肩、五十肩、肩関節周囲炎の症状

日常で何かをしたわけではないけれど時折感じる痛みから徐々に痛みが強くなり、痛みに伴う脱力感もあり腕が前方や側方に挙げれなくなっていきます。痛みの場所は肩の前方から側方や二の腕の周辺に強い痛みを感じます。夜間の痛みも著明で、寝返りの際に痛みで目が覚めるなど生活の質に強い影響を及ぼします。

統計上は女性に多く、利き手と反対に多く、球技経験の少ない方に多いのも特徴です。

改善方法

基本的に強い炎症症状がある障害なので、痛みの強い時期は必ず安静にします。

痛みを我慢しながら無理にストレッチやエクササイズ、肩に負担のかかる仕事などを行うと石灰沈着をすることがあるためより重い障害となってしまいます。

コッドマン体操(振り子体操)

痛みのないほうの手をテーブルなどに着き体を前に倒します。

痛みのある方の手にペットボトルなど1kg程度の重りを持ち、前後左右にぶらぶらと動かします。

動かす際は腕で重りを動かすのではなくて、体で反動をつけて方は脱力をしたまま行います。

腱板エクササイズ

両手の親指に輪ゴムをかけ(整骨院内なのでゴムバンドを使用しています)脇を閉じて肘を90°曲げます。(小さく前にならえの状態)

前方を手であおぐように軽く左右に30秒間ほど動かし続けます。

肩の障害も痛みが非常に強い場合が多いので必ず痛みの出ない範囲で行ってください。

【鳥取で肩の治療を行うなら花笑整骨院へ】

住所:〒680-0811 鳥取県鳥取市西品治751-1

電話:0857-35-0341

 公式LINEはこちら

なんでもお問い合わせください。

肩こり、胸郭出口症候群などの改善

BLOG, 肩の障害, 首の障害 2022年09月23日

こんにちは。花笑整骨院の田中です。

本日は肩甲骨の位置により起こる障害についてお話します。

首から肩や腕に起こる障害に肩甲骨の位置は密接に関与しており、例をいくつか挙げれば胸郭出口症候群、四十肩、腱板損傷、肩こりや緊張性頭痛なんかも肩甲骨位置による障害といえます。逆に言えば肩甲骨の位置が正しい位置にあり、関節が正しい運動を行っていればそういった障害は減らせるということです。

まずは肩甲骨の正しい位置ですが

上記のようにある程度決まっております。

肩甲骨は他のの関節と性質が異なり、肋骨(胸郭)の上を滑りながらあらゆる方向に関節運動しており、その性質上たくさんの筋肉が付着しています。そのため肩甲骨の位置は各方向に着く筋肉が制御しており筋肉短縮や延長により肩甲骨の位置は決まります。

いかり肩

肩甲骨の上部に付着する肩甲挙筋や僧帽筋上部繊維などが短縮することで肩甲骨が上に引っ張られ、肩をすくめたような姿勢。鎖骨と水平線との角度が10°以上のもので、肩甲骨と関節を作っている鎖骨も同時に引っ張り上げられるため胸郭出口症候群の中の斜角筋症候群や肋鎖症候群の原因となる。

なで肩

肩甲骨の上部に付着する肩甲挙筋や僧帽筋上部繊維などの弱化により筋肉が延長し、肩甲骨を下に動かす小胸筋などが短縮した姿勢。鎖骨と水平線のなす角度が5°以下のもので、短縮した小胸筋が神経や動脈を圧迫するため、手を挙げた時に腕の血の気が引く感覚やだるさなどを起こす過外転症候群の原因となる。

その他デスクワーク作業者のように常に腕を前に出しながら作業をされている方だと肩甲骨が外に開き、肩に力が入った状態が長時間続くと背中や肩の筋肉内に疲労物質の乳酸などがたまり肩こりの原因となるため、定期的に肩甲骨を大きく動かす体操や頚部のストレッチが予防となります。

肩甲骨エクササイズ

いかり肩のストレッチ

頭を左前に倒し、左後ろを振り向きながら腕の重さでストレッチします。反対も同様に行います。

なで肩のエクササイズ

バンザイのように両手を上げた状態から肩をすくめます

なで肩のストレッチ

台などに手を置き、肘を伸ばしたまま体を下に落としていきます

以上がいかり肩、なで肩に対するエクササイズ、ストレッチになります。

いずれも痛みの内容行ってください。

【鳥取で肩こりを改善するなら花笑整骨院へ】

住所:〒680-0811 鳥取県鳥取市西品治751-1

電話:0857-35-0341

 公式LINEはこちら

なんでもお問い合わせください。

最近の投稿

カテゴリ

年別アーカイブ